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公園・散策路

発寒西陵公園(札幌市西区)

2024年9月2日

琴似発寒川の最下流にある公園

発寒西陵公園の園内

発寒西陵(はっさむせいりょう)公園は、札幌市西区にある面積4.2haほどの南北に細長い公園で、西区の発寒地区と北区の新川(しんかわ)地区の境目に位置している。公園の西側は閑静な住宅街に隣接し、東側には琴似発寒川(ことにはっさむがわ)が平行して流れている。

琴似発寒川流域の最下流にある公園

琴似発寒川は手稲山系を源流とし、西区の平和、福井、西野、琴似、八軒などを流れ、ちょうど発寒西陵公園の北端あたりで新川と合流して消滅する。琴似発寒川の流域には大小20ほどの公園があるが、発寒西陵公園はそれらの中でいわばトリを飾る公園ともいえる。

管理事務所は農試公園にある

実は発寒西陵公園は農試公園の管理事務所が管理している。農試公園も琴似発寒川流域の公園のひとつであり、発寒西陵公園のすぐ上流にある。冬季閉鎖の多い札幌市内の公園では珍しく通年開園となっていて、秋にはサケの自然産卵を観察できるスポットとしても知られる。

発寒(はっさむ)の由来

発寒西陵公園の「発寒(はっさむ)」という地名は、アイヌ語の「ハチャム・ペッ(ムクドリのいる川)」が起源ではないかという説があるが、正確なところは不明らしい。その後、明治8年に北海道開拓使によって正式に発寒村と命名されて現在に至る。

発寒西陵公園を散策する

発寒西陵公園の南側入口

南側(上流側)の入口から入園すると、まず小さなロータリーが視界に飛び込んでくる。その中心の植え込みの周辺にはベンチが設置されており、うまい具合に木陰になっていて、猛暑の日は小さなお子さんやお年寄りの休憩にちょうど良さそうだ。

エゾヤマザクラの植樹記念碑

発寒西陵公園の西陵の桜の記念碑

右手を見ると小さな石碑がポツンと建っていた。「西陵の桜」と銘打ったこの石碑は、地域住民の善意によって、この公園に55本のエゾヤマザクラが植樹されたことを記念して、昭和60年8月に建立されたらしい。来春は満開のエゾヤマザクラを鑑賞しに、ぜひ再訪してみたい。

コンビネーション遊具

発寒西陵公園のコンビネーション遊具

近隣の子供たちのために遊具一式もしっかり整備されている。老朽化した感じは見受けられず、恐らく近年の農試公園における再整備計画にあわせてこちらも新調されたのかもしれない。これなら子供たちも安全かつ衛生的に、思う存分遊べるというもの。

秋の使者アキアカネ

発寒西陵公園で見かけたアキアカネ

ムクゲの花を接写しようとしたら、突然赤とんぼ(アキアカネ)が正面の蕾に止まった。これはチャンスとばかりに相方と写真を撮りまくるが、全く動じる気配もなく、むしろ有り難いことにカメラ目線まで頂戴した。残暑厳しい札幌に秋の訪れを告げる使者の到来。

少年野球場

発寒西陵公園の少年野球場

簡素な少年野球場も整備されている。暑い中、管理事務所の職員さんがせっせと芝の手入れをしていた。さすがに農試公園のような大掛かりなナイター設備などはないが、きっと地元のリトルリーグの試合の時などは、父母の応援と歓声で盛り上がるのだろう。

アンダーパス

発寒西陵公園のアンダーパス

少年野球場の先は、西野屯田通の下をくぐってから進んでゆく。ちなみに西野屯田通を西野方面(写真左側))へ進むと宮丘公園の前に出る。逆に写真右側は琴似発寒川と琴似川の合流地点となっていて、これらの河川はこのアンダーパスを過ぎたあたりで新川に合流している。

テニスコート

発寒西陵公園のテニスコート

硬式テニスコートも2面ある。テニスコートの利用は有料(1時間640円)で、予約は札幌市予約情報システムもしくは農試公園管理事務所(011-615-3680)に直接電話する方法による。なお営業期間は例年4月下旬頃〜11月下旬頃となっている。

東屋・ゲートボール場

発寒西陵公園の東屋

発寒西陵公園は平たい二等辺三角形のような形状をしており、公園の端に近づくにつれてだんだん先細ってゆくが、この東屋で公園の北端到達となる。オフィシャルサイトによると、東屋の前のスペースはゲートボール場とのこと。なお東屋の奥側は私有地なので立ち入り禁止。

色づきはじめたナナカマドの実

発寒西陵公園のナナカマド

発寒西陵公園の出口付近で見かけたナナカマドの樹。鮮やかな赤には時期的に早いが、短かった札幌の夏もそろそろおしまいだなと感じる。これから札幌は一年のうちで最も過ごしやすく、最も美しいシーズンを迎える(個人的には札幌のベストシーズンは秋だと思っている)。

琴似発寒川と新川の合流地点

琴似発寒川終点の大きな鯉

琴似発寒川の鯉(発寒西陵公園北端付近)

発寒西陵公園のアンダーパスの上にある西野屯田通に出て、北区方面へ向かうと琴似発寒川と新川の合流地点の真上に出る。琴似発寒川はここで終わり、新川に合流して一直線に石狩湾まで流れてゆく。その合流地点の手前では大きな鯉たちが悠々と泳いでいる姿を観察できる。

琴似川と新川の接続地点にも鯉

琴似川と新川の合流地点の鯉

こちらは新川の源流となる琴似川の様子。大きな2匹の鯉が微動だにせず、ずっと同じ位置に留まっている。このあたりは交通量の多い幹線道路のおかげでかなり騒々しいのだが、人間界の喧騒など我関せずとばかりに、夫婦水入らずの日向ぼっこを楽しんでいるかのように見える。

琴似発寒川探訪の終着駅

発寒西陵公園のゆきかた

琴似発寒川流域の公園探訪シリーズは発寒西陵公園をもって最終回となる。この記事を書いている時点では、西野緑道→発寒川緑地→発寒河畔公園&発寒川公園→農試公園→西野西陵公園まで踏破し、さらに花見がてら新川さくら並木も散策できたので、自分的には達成感がある。

今後は未訪問の上流側、たとえば平和の滝や五天山公園などを狙いたいが、近年はヒグマの出没が相次いでいるため、むしろ新川沿いに川を下ってゆき、前田森林公園まで行ってみるのも面白そうだ。もし機会があれば続編も順次投稿してゆきたい。

発寒西陵公園の入口(南側)

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  • この記事を書いた人

山口光博

札幌育ちの人事コンサルタント。小売業界に詳しく学生バイト時代を含めるとコンビニ、食品スーパー、総合スーパー、卸売など、流通チャネルに関わるほとんどの職場を経験。地元である札幌市とスープカレーをこよなく愛す。

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