ベル食品オリジナルのスープカレーを食してみたい

今回はベル食品のスープカレーを自作する
札幌のネオ・ソウルフードとしてすっかり市民権を獲得した感のあるスープカレー。当サイトでもいろんなお店をご紹介してきたが、今回はちょっと趣向を変えて、札幌の調味料メーカーのベル食品㈱が開発したスープカレーの素を使ったメニューを実食レビューする。
ベル食品㈱は札幌市西区に本社を構える業歴80年近い老舗企業。ベル食品といえば「ジンタレ1!」と返ってくるくらい、札幌っ子には馴染みのある会社であり、「華味(ラーメンスープの素)」や「ザンギ名人(鶏肉の漬込みダレ)」を常備する家庭も珍しくない。
- 「ジンタレ」とは「ジンギスカンのタレ」の略称。ほかにも「ジンパ(=ジンギスカン・パーティー)」といった言い方もある。 ↩︎

ベル食品㈱は北海道大学農学部出身のメンバー7人が1947年に創業。社名のベルは札幌市時計台(北海道大学の前身である札幌農学校の演舞場)の時報の鐘に由来する。
本日のスープカレーのスープ開封の儀

「本日のスープカレーのスープ」を開封する。2004年に発売された本品は、北海道出身で今や国民的タレントとなった大泉洋氏が監修を務めたこともあり、当初の予想を超える大ヒット商品となった。ちなみに筆者と大泉洋氏は同じ大学で、1年間だけ在籍時期が重複している。

カレースープが入ったレトルトパウチのほかに、香りスパイスの小袋と、アイデアメニューの小冊子が付属する。具材を選ばないスープカレーゆえ、レシピのバリエーションは多彩。
本日のスープカレーのつくりかた
早速、本日のスープカレーを作ってゆく…
材料


まずは材料の紹介。本日のスープカレーをしっかりと味わいたいので、トッピングをミニマムにとどめる。余計な味が加わらないように、調味料も鶏肉の下ごしらえ用の塩コショウ少量のみとした。写真右下の謎色野菜は変色しかかったピーマン(味や食感はフツーのピーマン)。
<材料>
- 鶏肉(手羽中)…4本
- 茄子…1本
- 人参(小さめ)…1本
- じゃがいも(小さめ)…2個
- ピーマン…1個
- 本日のスープカレーのスープ…1袋
- 下ごしらえ用の塩コショウ…少々
つくりかた
【STEP1】根菜類をレンチンする
じゃがいもと人参はざっくりとしたサイズにカットし、レンジで2分ほど加熱しておくと、調理時間を短縮できる。

【STEP2】茄子とピーマンもカットする
大ぶりの野菜が札幌スープカレーの特徴だが、家庭向けは食べやすいサイズでOK。茄子の皮に飾り包丁を入れる。

【STEP3】鶏肉のしたごしらえ
鶏肉に塩コショウを軽くまぶして揉み込む。鶏肉は塩コショウで下味をつけて焼くととても美味しく仕上がるのだ。

【STEP4】鶏肉を焼く
フライパンで手羽中を焼く。ちょこまかとひっくり返すのではなく、面ごとにじっくり・こんがり焼いてゆくべし。

【STEP5】野菜を焼く
手羽中を焼いたフライパンに溜まった鶏脂を使って野菜に焼き色をつける。ピーマンは最後に投入すること。

【STEP6】鶏肉と野菜を器に盛る
焼き上がった具材を器に盛り付ける。念の為申し添えると、スープカレーは煮込み料理ではない。

【STEP7】カレースープを加熱する
カレースープを煮立たせる。厚底のステンレス製フライパンなら、予熱だけであっという間にスープが沸騰。

本日のスープカレーの完成~っ!

ひと煮立ちさせたカレースープを器に注ぎ、付属の香りスパイスを全体にふりかけたら「本日のスープカレー」の完成。調理にかかった時間は材料の下処理を含めて20分ほど。スパイスやダシの準備と調理の時間が省けたぶん、いつもより10分ほど時間短縮できたようだ。
読者のみなさんが本品を調理する場合、もし可能なら鶏肉、茄子、人参、じゃがいも、ピーマンは素揚げすると、より本場の味らしくなる。他にもカボチャ、レンコン、オクラなどもトッピングの定番で、炒めたひき肉とひきわり納豆を入れた納豆キーマも人気。お試しあれ。
本日のスープカレー実食レビュー
バランスのとれた万人向けテイスト

それではお待ちかねの「本日のスープカレー」の実食レビュー。スープはトマトベースに焦がしバジルだが、トマトの酸味やバジルの爽快感は控えめで、スパイスの香りも思ったほど強くない。食後の消臭作業が不要なので、一人暮らしの女性も気兼ねなく調理できるかも…。
10種類のスパイスに鶏や豚のエキス、魚介ダシ、香味野菜のブイヨン、フルーツチャツネを配合したスープは、高級ウスターソースの複雑で繊細な味わいに近い。粒感のあるスパイスの程よい刺激に続き、ジンタレを連想させるフルーツ由来のほのかな甘みと酸味が後を引く。
辛さは中辛レベルなのでお子様でも安心して頂けそう。スープの味わいにもう少しパンチが欲しい…と感じたら、塩をひとつまみ加えると、グッと味わいが増す。スパイスやダシのブレンドは完璧なので、余計なものを足さずに、塩のみでフレーバーをコントロールするのだ。
本日のスープカレーのスープの購入はこちら
近所のスーパーに「本日のスープカレーのスープ」が品揃えされていない…という方は、楽天市場のベル食品直営サイトからご購入を。ベル食品のサイトでは本品以外にもいろんな北海道カレーのレトルト商品を取り扱っていて、どれを選ぼうか思わず迷ってしまうほど…。
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