スープカレー

グルグルカリー(札幌市西区)

2023年12月5日

函館で鍛えられた逆輸入スープカリー

グルグルカリーの食事風景

グルグルカリーは1999年に函館市元町で開業した函館初のスープカリー専門店「ぐるぐる本舗」が前身である。その後、函館の観光名所、湯の川温泉隣の戸倉町で「グルグルカリー」としてリニューアルオープンし、カレー料理激戦区の函館で多くのファンを魅了していた。

函館カレーの人気店、五島軒、元祖こいけ、ラッキーピエロ。写真は全て筆者が実食したメニュー。

そんなグルグルカリーが突如として札幌にやってきたのが2018年頃。札幌市有数の繁華街である西区の琴似エリアに新店を構え、函館帰りのスープカリーのほかルゥカカレーとキーマカリーを堪能できる店として5年近くにわたって独自のプレゼンスを発揮し続けている。

グルグルカリーの店内

同店は2023年にローカル番組へ出演した。筆者は函館市で1年半ほど暮らしていたが舌の肥えた観光客が集まる函館のカレー店のレベルは高い。

グルグルカリー 実食レビュー

コフタカリー(ラムの肉団子カリー)

グルグルカリーのコフタカリー

筆者が注文したのはコフタ(ラムの肉団子)カリーの辛さ5番(スコーピオン入り)。具材はラム肉の団子、ナス、ピーマン、じゃがいも、人参、さつまいも、カボチャ、ブロッコリー、大根、生トマト(!?)、小松菜で、大根と小松菜以外の野菜は素揚げされている。

素揚げ野菜は表面サクサク中身はホクホクで香ばしく、さつまいもの甘みは辛いスープとよく合う。スープをたっぷり吸った下味つきのブロッコリーも絶品。ラム肉の団子は粗い挽き肉をハンバーグ状に成形したもので噛みごたえがあり、スパイシーなスープとの相性は抜群。

スープはサラサラ、ダシのフレーバーは控えめだがスパイスとダシの加減が丁度よい。生のトマトがスープの中で溶け始めると甘酸っぱい酸味がスープに広がり食事中盤のくどさが中和される。辛さ5番はかなりホットだがスコーピオンの酸味も感じられ甘酸っぱく懐かしい風味。

野菜たっぷりチキンカリー

グルグルカリーの野菜たっぷりチキンカリー

相方は野菜たっぷりチキンカリーを辛さ1番で頂く。まるで醤油ラーメンのような黒っぽいスープ。筆者のメニューと同じものだが辛さ1なのでこちらが本来の色合いである。予想以上にサラサラしているのでスープを勢いよくすすった相方がスパイスを吸い込み思わず咳き込む。

具材は蒸したとおぼしき柔らかなチキンレッグが丸ごと一本に、ナス、ピーマン、じゃがいも、人参、さつまいも、カボチャ、ブロッコリー、大根、生トマト、小松菜が添えられる。大根はきちんと面取りしてあり、生トマトの皮も湯剥きされていて丁寧な仕事に感心しきり。

カリースープは辛いメニューが苦手な相方でもスパイスの風味を楽しめる絶妙なアレンジで、しっかりした味わいだがしつこさを感じない秀逸なフレーバー。パリパリに香ばしく揚げたブロッコリーはこれまで食べたもの中でトップクラスの美味しさだったと興奮気味に語る。

基本メニューとオーダー

基本メニュー

グルグルカリーの基本メニュー

基本メニューのシンプルで可愛らしいフォーマットは戸倉町時代から変わっていない様子。スープカリーはチキンや野菜をメインとした7品目。他にはルゥカレーとキーマカリーも4~5品目ライナップされている。辛さは5段階設定で辛いモノ好きなら3番スタートがオススメ。

特筆すべきはリーズナブルな価格帯。このご時世にライス付きのボリューム満点スープカリー1杯とミニサラダ+ドリンク付きで1,500円以内に収まるのは有り難い限り。もちろん廉価であっても味もボリュームも確かなもの。もっと早く来店しとけば良かったと後悔しきり。

グルグルカリーの店内ポスター

見事な色彩コーディネートのポスター。メニューの見せ方が本当に上手だなぁと感心する。次回はぜひ変わり種のルゥカレーを味わってみたい。

オーダー方法

グルグルカリーのライス

オーダー方法は①基本メニューを選ぶ、②スープの辛さを指定する、③お好みでトッピングを追加するの3ステップと他店と比べて超シンプル。スープは1種類とはいえスープカリー以外にも本格的なルゥカレーとキーマカリーまで提供しているのだからもう十分すぎる。

ライスは普通盛り(220g)のみ。筆者のようなアラフィフの男性ならこれで十分。また相方のような小柄な女性でも完食できる絶妙なボリューム。フライドガーリックと乾燥パセリを散らし、カットレモンが添えられる。メニューの盛り付けの美しさもセンス良し。

グルグルカリーのトリブルカリーデー

3のつく日は2つもしくは3つの種類のルゥを楽しめるダブルorトリプルカリーも用意されている。個人的には甘辛ダブルのブラッキーに興味津津。

当サイトで紹介しているメニューについて
当サイトでご紹介しているメニューの内容および価格は記事投稿時のものであり、各店の事情によって適宜変更となることもあります。現行のメニューと価格については恐れ入りますが各店の公式サイトより直接ご確認ください。(運営者)

グルグルカリーのゆきかた

店内の雰囲気

グルグルカリーの店内

店内は明るくてカジュアルな雰囲気。4人がけのテーブル席が3卓、窓から琴似・栄町通を見渡すことできるカウンター席が5シートと外観からイメージするより広々として洒落た空間となっている。80年代に流行ったMTVを想起させるアメリカンポップスのBGMが心地よい。

グルグルカリーのカウンター席

独りで来店したらシート席でゆっくりとグルグルカリーを楽しみたい。庶民的な価格といい居心地の良い店内といい普段通いしたくなるお店。

営業時間とアクセス

グルグルカリーの外観

定休日;月・火曜日
営業時間;11時30分~15時(LO14時30分)、17時~22時(LO21時30分)
電話番号;011-676-3203
アクセス;地下鉄東西線琴似駅から徒歩5分、JR琴似駅から徒歩4分
ホームページ;グルグルカリー公式サイト

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  • この記事を書いた人

山口光博

札幌育ちの人事コンサル。リテール業界に詳しく学生バイト時代を含めるとコンビニ、食品スーパー、総合スーパー、問屋&物流センターなど、流通チャネルに関わるほとんどの職場を経験。地元とスープカレーをこよなく愛す。

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