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公園・散策路

平岸高台公園(札幌市豊平区)

水曜どうでしょうの聖地、そして札幌の眺望スポット!平岸高台公園を巡る

平岸高台公園の東屋と八重桜

札幌市豊平区に位置する平岸高台公園。

一見すると、どこにでもある児童公園のようにも見えますが、実はこの公園、北海道発の人気バラエティ番組「水曜どうでしょう」のオープニングやエンディング(前枠・後枠)のロケ地として、その名が全国に知られています。

番組のレギュラー放送が終了して20年以上経つ現在も、各地からファンが訪れる「聖地」として親しまれています。

しかし、この公園の魅力はそれだけではありません。

藻岩山や手稲山といった札幌市を代表する山々を一望できる素晴らしい眺望、春には美しい八重桜が咲き誇る隠れた桜の名所、そして札幌の地形の面白さを感じられる場所でもあるのです。

今回は、「水曜どうでしょう」ファンの方も、そうでない方も、誰もが楽しめる平岸高台公園の奥深い魅力に迫ります。

平岸高台公園の基本情報

まずは、平岸高台公園の基本的な情報からご紹介しましょう。

平岸高台公園の全景
  • 公園種別:近隣公園
  • 開園年:昭和51(1976)年
  • 広さ:9,595平方メートル
  • 主な設備:遊具、トイレ、水飲み場、あずまや
平岸高台公園の遊具

公園は小高い丘の斜面にあり、大小2台の滑り台や砂場、ブランコやシーソーなどの遊具が設置されています。

また、園内全体が傾斜しているため、雪が積もればそり滑りなども楽しめます(公園の見取り図には、南西側のスペースが「スキースロープ」と記されており、冬季の活用も想定されていることがうかがえます)。

平岸高台公園が持つ魅力とは?

ここからは、平岸高台公園が持つ多様な魅力を、さらに掘り下げてご紹介します。

地形が織りなすユニークな景観:月寒台地と札幌扇状地

平岸高台公園の様子

平岸高台公園の大きな特徴の一つは、その独特な地形です。

公園の傾斜は、月寒台地の端にあたる場所です。
この月寒台地は、約4万年前の支笏湖の大噴火で堆積した火山灰を、河川が長い年月をかけて削り取ることで形成されました。

現在の平岸高台公園に見られる高低差のある傾斜は、かつて公園のすぐ近くを流れていた豊平川が、この月寒台地を削り取ってできた崖の名残なのです。

南平岸駅周辺の道道453号線
平岸高台公園へ向かって上り坂が続く、南平岸駅の下を通る道道453号線

また、札幌の街が豊平川の形成した扇状地の上に造られたことはよく知られていますが、実はこの扇状地は2つに分かれています。

札幌の中心部が広がる「札幌面(さっぽろめん)」と、それよりも一段高い場所にある「平岸面(ひらぎしめん)」です。

これは、まず平岸面が造られた後に豊平川の流路が変わり、その結果として札幌面が形成されたことを示しています。

平岸高台公園の西側、つまり傾斜の麓側は、まさにこの「平岸面」にあたる場所なのです。

見晴らしの良さ:札幌市街を一望!

平岸高台公園からの眺望

月寒台地の端に位置する平岸高台公園の最大の魅力は、やはりその素晴らしい眺望にあります。

丘の上からは、平岸や澄川の街並みと札幌市西部の山々を一望することができます。

街並みを南北に貫くのは、太陽の光を反射して銀色に光る地下鉄南北線のシェルター。

左手には札幌のランドマークである藻岩山、右手の奥には手稲山の姿も確認できます。
写真は日中の眺望ですが、夕方に訪れれば方角的に山々に夕日が沈む様も楽しめることでしょう。

公園の頂上には東屋とベンチもあるので、ゆっくりと眺望を楽しめるのも嬉しいポイントです。

隠れた桜の名所:春を告げる八重桜と眺望のハーモニー

平岸高台公園の八重桜

平岸高台公園は、実は隠れた八重桜の名所でもあります。

例年5月上旬から中旬頃になると、公園内にはボリューム感のある華やかな八重桜が咲き誇ります。

そして、この公園を隠れたお花見スポットとしてご紹介したい理由は、美しい八重桜と札幌市街の眺望を同時に楽しめる点にあります。

平岸高台公園の八重桜と眺望

満開の桜の向こうに広がる街並みや、遠くに見える山々とのコントラストは、他の公園では味わうことのできない絶景。

春に札幌を訪れる際は、ぜひ平岸高台公園の八重桜を見に足を運んでみてください。

ファンが巡る聖地:水曜どうでしょうとの深い縁

平岸高台公園の園名碑(表)
園名碑にはHTBのキャラクター・onちゃんが
平岸高台公園の園名碑(裏)
園名碑の裏には番組と公園の関わりが記されている

平岸高台公園を語る上で、「水曜どうでしょう」との関わりは避けて通れません。

この公園は、今も多くのファンを魅了する北海道テレビ(HTB)制作の人気バラエティ番組「水曜どうでしょう」のオープニングやエンディングの舞台となってきました。

番組の本放送が終了した今でも、公園を訪れる番組ファンは後を絶ちません。

実際にこの日も、市外から訪れたと思しき男性グループの姿が見られました。

なお、番組放送当時、平岸高台公園のすぐそばに位置していたHTBの社屋は、平成30(2018)年に移転。
その際、裏面に「水曜どうでしょう」と公園の関わりが記された園名碑が同社より寄贈されています。

多彩な魅力を持つ平岸高台公園へ

平岸高台公園の八重桜

平岸高台公園は、「水曜どうでしょう」の聖地としての一面だけでなく、札幌市街と山並みを一望できる眺望スポット、春には美しい八重桜が咲き誇る桜の名所、そして札幌の地形の面白さを感じられるユニークな場所でもあります。

「水曜どうでしょう」ファンの方はもちろん、それ以外の方も、ぜひ一度訪れてみてはいかがでしょうか。

アクセス

アクセス;地下鉄南北線「南平岸駅」から徒歩5分

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参考文献

「新札幌市史 第1巻 通史1」(札幌市教育委員会 編/1989年)
「札幌市博物館活動センター情報誌 Muse Letter 2017.2 No.66」(札幌市博物館活動センター)


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  • この記事を書いた人

福島智美

札幌生まれの札幌育ちだが大学時代は京都で過ごす。文学博士前期課程修了、北海道博物館で学芸員実習の経験あり。修士論文の執筆経験を活かし、神社仏閣や郷土資料館の記事を担当。和装とフィギュアスケート観戦が趣味。

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