バリ島生まれの札幌育ち
アジアンバーRAMAI(ラマイ)は2003年に開業したインドネシアテイストのスープカリー専門店である。2003年の開業は札幌らっきょと同時期であり、札幌のスープカリー専門店の中ではRAMAIは業歴の長い老舗チェーンのひとつであるといえるだろう。
RAMAIのスープカリーはトマトと鶏ガラ、さらにフルーツやキャベツなどもふんだんに加えた甘みの強い下味に、調理直前に挽かれた新鮮なスパイスを合わせることでカリーとフルーツが調和した甘辛く濃厚かつ酸味の効いた豊かな味わいとなっているのが特徴である。
RAMAI札幌中央店実食レビュー
チキン
実はRAMAI札幌中央店のチキンが筆者にとってスープカリーのデビューだった。初めて見るスープカリーは壺のような深い器に波なみと注がれ、スパイス感満点のカリースープの中にチキンレッグが丸ごと1本と大ぶりにカットされた根菜類がドカンと沈んでいて迫力があった。
辛さはレベル5でオーダーしてみたが、辛党を自認する筆者にとってもかなり刺激が強くて食事中にすっかり汗だくになってしまった。しかしそれ以上に当初の予想に反してスパイスの深みとダシのまろやかなカリースープの旨さに感動し、すっかりこの料理の虜となってしまう。
フィッシュフライ
熱くてスパイシーな湯気がもうもうと立ち上るカリースープと別皿に盛り付けられた2枚もの大ぶりのフィッシュフライが運ばれてきた。メニューの但し書きに「くどいほどボリューム満点」とあるように成人男性でも結構な食べごたえのある豪快なメニューである。
しかもこのボリュームで1,350円は安い。そのためフィッシュは同店の一番人気のメニューだが、1日10食限定なので午前中には完売してしまう。サクサクして香ばしい大ぶりなフィッシュフライを心ゆくまで堪能したいのであれば開店前から店頭に並ぶべし。
メニューとオーダー
基本メニュー
基本メニューは野菜やチキン、ポーク(豚角煮)など7種類で、中にはタフゴレン(揚げ出し豆腐)やブヒッ(豚のバラしゃぶ)、ウダン(海老天)などの一風変わったエスニックな料理もあるが、これら7品はここ数年は安定のレギュラーメニューとなっている。
スープカリー以外にもスープ・サビ・プダスというインドネシア風ビーフスープもある。メニューの説明書きによると辛くて濃厚なビーフスープに柑橘系の酸味が効いたテイストで「トムヤムクンとは違う」とのこと。もし機会があればぜひ味わってみたい。
オーダー方法
①メインのメニューを決め、②スープを選び、③辛さを指定して、④ライスの量を調整する、という流れは一般的なスープカリー専門店と同じだが、RAMAIのスープは一択なのでガーリックオイルかココナツオイルを追加でトッピングして味変するシステムとなっている。
辛さは10段階で全て無料でアレンジしてくれる。ちなみに辛さゼロを指定してもベースとなるスープ自体がもともと辛めなので、辛さに自信の無い人はあまり辛くなさそうな安全レベルからトライしてみた方が無難ではないかと思われる。
RAMAIのライスはナシクーニという数種類のスパイスとココナツ風味で味付けされた黄色っぽいものでインドネシアでは日常的に食べられているそう。激辛濃厚スープによって筆者の舌が鈍感になっていただけかもしれないが、見た目よりクセがなくて食べやすかった。
当サイトで紹介しているメニューについて
当サイトでご紹介しているメニューの内容および価格は記事投稿時のものであり、各店の事情によって適宜変更となることもあります。現行のメニューと価格については恐れ入りますが各店の公式サイトより直接ご確認ください。(運営者)
RAMAI札幌中央店へのゆきかた
店内の雰囲気
照明を落とした薄暗い店内には実際にバリ島で調達してきた現地の絵画や調度品などが設置されていて神秘的でエキゾチックな雰囲気が漂っている。札幌にいながらまるでバリ島のどこかでランチをとっているかのような非日常感がとてもユニークで新鮮だった。
特筆すべきはゲストの収容キャパシティが112席と市内の一般的なスープカリー専門店と比較すると桁違いに大きいこと。さらに各ボックス席は半個室となっており、それぞれのテーブルも広々としているため、グループでゆったりと食事を楽しむことができる。