スープカレー

札幌カリーぱお(2023年11月閉店)

2023年5月14日

琴似の庶民派カレー屋さん

札幌カリーぱお

札幌カリーぱおは札幌市西区の中心街として知られる琴似エリアにある庶民的な小さなカレー専門店である。地元の人であれば「琴似神社の西どなりにあるゾウさんマークのお店」といえばピンとくるのではないだろうか?

ぱおは下町の個人経営のカレー屋さんといった風情のお店ではあるが、北5条・手稲通(旧国道5号線)と琴似・栄町通という2つの幹線道路が交差する地点に位置し、隣に琴似神社、斜め向かいには西区役所という好立地にあるため営業中は客が途切れることがない。

ぱおは創業者の母とその娘が親子で経営しており、近所のスーパーで入手できそうな普通の食材を用いた家庭的な雰囲気のメニューが特徴である。しかし厳選された本格派スパイスと手間ひまかけたこだわりの調理と相まって札幌の有名店に遜色ないテイストとなっている。

ちなみに「ぱお」という店名はかつて多摩動物園にいた像の名前が由来らしい。そして像のイラストや同店のWebサイトのデザインは全て娘さんのオリジナルとのこと。Webサイトの更新なども自前で行っているらしく、なかなか多彩な一家だ。

札幌カリーぱお実食レビュー

シーフードカリー

札幌カリーぱおのシーフードカリー

シーフードカリーはトマトベースのオーソドックスな味付け。オーソドックスと申し上げたが、札幌らっきょ系のトマト&焦がしバジルのスタンダードテイストではなく、かといってKINGのような濃厚ダシがオラオラと強く主張してくるような風味でもない。

カリースープはあっさりサラサラ系。トマトと独自ブレンドのカリースパイスが非常によく調和してエビやイカの旨味を引き立てている。ナチュラルに美味しくて飽きのこない味付けは日常の食事として普段通いできるメニューといった印象なのだ。

ポークと野菜カリー

札幌カリーぱおのポークと野菜カリー

辛いものが苦手な相方はポークと野菜カリーを甘口で頂いた。相方いわく甘口とはいえ少し辛味を感じるそう。ただし辛味が苦手な人でも水をガブ飲みせずとも問題なく食べられるレベル、とも言っていたのでほとんどの人は安心してオーダーできるはず。

具材は豚肉、しめじ、人参、ピーマン、なす、たけのこ、玉ねぎなど野菜たっぷり。一般的なスープカリーのゴロリとした大ぶりの野菜ではなく、スプーンだけで完食できるサイズにカットしてあるのはランチタイムの女性客にはとてもありがたいとのこと。

カツカレー

札幌カリーぱおのトンカツカレー

ぱおの人気メニューであるカツカレーをオーダーした。厚めのトンカツはジューシーでやわらかく、一口頬張ると香ばしい風味と肉汁の旨味が口の中にジュワッと広がる。まさに至福の瞬間とはこのことだが、これならトンカツ定食で頂きたいというお客さんも多そうだ。

野菜やスパイスが溶け込んだ濃厚なカレールウは文句なしに美味い。しかし辛さ20をチョイスしたため食事中は発汗が止まらず。激辛党を自認する筆者ですらジワジワと効いてくる辛さはやや持て余し気味だったので、旨味を封殺しない辛さ10くらいがベストかもしれない。

ビーフと野菜カレー

札幌カリーぱおのビーフと野菜カレー

こちらはかねてから「ぱおのルーカレーが食べたい!」といっていた相方がオーダーしたビーフと野菜。ライスの量は小(200g)で辛さはもちろん甘口。ただし甘口とはいえカリースパイスの刺激は感じるそう。それでも美味しそうにしっかり完食していた。

具材はスプーンでほぐせるほどに柔らかい大ぶりの牛肉が4~5切れとしめじ、ピーマン、なす、たけのこ、玉ねぎなどの野菜類。一般的なカレーでは使われないようなたけのこのトッピングはとてもユニークだが、ぱおのカレールゥと大変マッチしていたようだ。

トリプルカレー

札幌カリーぱおのトリプルカレー

こちらは私が注文したトリプルカレー。トンカツ、チキンレッグ、牛肉の煮込みといった肉のトリプルがこれでもか!というくらいに豪快にトッピングされている。どこの飲食店も値上げラッシュのご時世にあってこのボリュームで税込1,300円はもはや神の領域。

ぱおのチキンレッグ

ぱお特製のチキンレッグは身がホロホロに崩れるくらいに柔らかく調理されていて軟骨ごとバリバリと美味しくいただくことができる。

ぱおといえばやはりトンカツ。カラリと揚がった分厚い豚肉にガブリとかぶりつけばジューシーな肉汁が溢れ出て気分はもう極楽。

ぱおのトンカツ

朝カレーセット

札幌カリーぱおの朝カリーセット

ぱおはリーズナブルなタイムサービスメニューにも力を入れており、朝メニューはスープカリー、ルゥカレー、カレーラーメンの3品をそれぞれ税込700円、ランチメニューはスープカリーとルゥカレーの2品を税込750円という破格のプライスで提供している。

しかもこのプライスは筆者の知る限りこの3年間は据え置きのままだ。ぱおの営業努力には本当に頭が下がる思いだが、良心的な価格と手間暇かけた本格派カレーの味わいは文句なしに札幌でもトップクラスのカレー専門店といえる。

メニューとオーダー

札幌カリーぱおのメニュー表

スープカリーは定番メニューが6品。さらにぱおは季節限定メニューの開発にも余念がなく四季折々の旬の味を楽しませてくれる。もっとも本命はルゥカレーらしく定番12品に加えてオリジナルのカレールゥや辛味スパイスの単品販売も行っている。

他にもキッズメニュー、サイドメニューのサラダ、トッピングも豊富で家族連れでも充分に満足できるラインナップの幅がある。ライスは白米のみで100~500gの5段階、辛さは甘口から20番までとなっているが、追加料金を支払うとさらに辛い味付けも可能。

当サイトで紹介しているメニューについて
当サイトでご紹介しているメニューの内容および価格は記事投稿時のものであり、各店の事情によって適宜変更となることもあります。現行のメニューと価格については恐れ入りますが各店の公式サイトより直接ご確認ください。(運営者)

店内の雰囲気

札幌カリーぱおの店内

店内は全12席のこじんまりとしたスペースだが随所にカレーとゾウにちなんだデコレーションが施されており、狭さや暗さはみじんも感じない。元気の良いテキパキとした接遇も好印象で、オッサンのひとりメシから週末の家族連れまで幅広く柔軟に対応している。

25年間ありがとう!

札幌カリーぱおは2023年11月30日をもって創業から25年続いた歴史に幕を下ろした。地元のファンとしては残念だが、店舗の老朽化により食品衛生を維持できなくなったこと、また新たな物件探しが難航したことから閉店・廃業という苦渋の決断に至ったそう。

25年間おつかれさまでした。そして美味しい想い出をありがとう。

日頃は営業していて当たり前だと思っていたが、いざ閉店となると残念で仕方ない。最終月はラストぱおを求めて連日の大行列。

札幌カリーぱおのゆきかた

定休日;2023年11月30日をもって閉店
ホームページ;札幌カリーぱお公式Webサイト

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  • この記事を書いた人

山口光博

札幌育ちの人事コンサルタント。学生バイト時代を含めると、コンビニ、食品スーパー、GMS、物流センター、産廃処理など、流通チャネルの多様な職場を経験し、小売業に詳しい。好きなものはカレーとウイスキーと映画鑑賞。

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