札幌スープカリーをメジャーにした名店
札幌らっきょ琴似店は、トマトベースのカリースープに焦がしバジルをちりばめて香り付けした、札幌スープカリーのスタンダードと言われるフレーバーを確立した店であり、以後に開業した多くの札幌スープカリー専門店に影響を及ぼした老舗店として知られている。
スープカリーは1970年代に中央区のアジャンタが提供していた薬膳カリィが元祖であり、その後、白石区のマジックスパイスがスープカリーと命名し、2003年に札幌らっきょが大手食品メーカーとタイアップしてプロモーションを展開したことでメジャーな料理となってゆく。
代表のイデゴウさんはカレーのまちさっぽろ推進委員会の会長であり北海道観光大使にも就任するなどカレーを通じた地域振興に熱心である。
札幌らっきょの実食レビュー
チキンスープカリー
札幌スープカリーのスタンダードともいえるチキンのスープカリーを実食した。スープは自慢のトマトベース&焦がしバジルの一択となる。多彩なスパイスとトマトの酸味、バジルの爽やかさが絶妙に調和しており、ルゥカレーに比べるとまろやかながらさっぱりした風味。
具材はフォークで簡単にほぐれるほど柔らかく煮込まれたチキンレッグに大ぶりのジャガイモ、ニンジン、ピーマンなどの野菜とゆで卵がトッピングされたシンプルな内容。野菜はどれも素揚げされていて噛みしめるほどに甘さと香ばしさがが口の中に広がる。
札幌らっきょの辛さレベルは0~無限大まであり全て無料で調整してくれる。辛党を自認する筆者はとりあえず5辛でお願いしたが、ほどよい辛味を感じつつスープの旨味もしっかり味わえるバランスのよい辛さではなかったかと感じた。
季節の野菜スープカリー
前回のチキンスープカリーから1年半ぶりとなった札幌らっきょ琴似店の季節の野菜カリーを、辛さ10番、玄米ライスの普通盛りで頂く。スープはややとろみのあるタイプで、スパイスのザラザラ感とトマトの酸味や焦がしバジルの爽やかさがバランス良くまとまった味わい。
具材はさつまいも、素揚げしたジャガイモ、ニンジン、ブロッコリーと、蒸したニンジンやキャベツ、そしてグリルした大径の玉ねぎスライスが添えられている。どれも素材に応じて丁寧に調理されていて、カリースープと甘い野菜がとてもよく合う。
札幌らっきょ琴似店のスープは、エスニック料理というより日本の古き良き洋食屋さんのテイストではないかと思う。腹八分目のほどほどのボリュームと相まって、スープカリービギナーの入門編として無難なメニューではないだろうか…。
納豆オクラスープカリー
こちらは相方のレビューする納豆オクラスープカリー。辛さは0番でライスは玄米入りの小盛り。辛さが苦手な相方にとって札幌らっきょ琴似店の辛さ0番スープはそこそこ辛味を感じるものの、後味に辛さが残りづらく食べやすかったとのこと。
スープの味わいは良くいえばクセの無い万人向けのテイストだが、最近はすっかりあちこちのスープカリーを食べ歩き、特に濃厚ダシ系がお気に入りの相方にとっては、スープの風味にイマイチ物足りなさを感じている様子。
具材は鶏ひき肉、ゆで卵、挽き割り納豆、オクラ、ニンジン、ジャガイモのトッピングに、白ごまがスープ一面に散りばめられている。粗めに焼かれたひき肉と大きめカットのオクラは食べごたえがあり、ジャガイモの甘さが印象的だったとのこと。
期間限定メニュー(現在は終売)
グリルチキンのスープカリー
2021年3月の季節限定メニュー。札幌らっきょは商品開発に熱心で期間限定の企画メニューが多い。串焼きされたパリパリのチキンは絶品だった。
蒸し鶏と梅とオクラのスープカリー
こちらも現在は終売。梅肉、オクラ、山芋など和風食材を札幌らっきょ流にアレンジするとこうなる。梅肉の酸味とカリースパイスが絶妙にマッチ。
メニューとオーダー
基本メニュー
札幌らっきょ琴似店の基本メニューはチキン、ポーク、マトン、野菜などをベースにドロ豚ハンバーグや舞茸バター炒めなど、多様なバリエーションを展開している。中には特製ワンタンスープカリーなどといった変わりダネも。
さらにキッズメニューもしっかりラインナップされているのは小さなお子さんのいる家族連れにはとてもありがたい。
オーダー方法
メニューのオーダーは、①基本メニューを決める、②スープの辛さを選ぶ、③ライスの種類は白米と玄米の2種類から、またライスの量は小中大の3種類からそれぞれ指定する、④最後にトッピングやサイドメニューを追加したら完了。
当サイトで紹介しているメニューについて
当サイトでご紹介しているメニューの内容および価格は記事投稿時のものであり、各店の事情によって適宜変更となることもあります。現行のメニューと価格については恐れ入りますが各店の公式サイトより直接ご確認ください。(運営者)
札幌らっきょのゆきかた
店内の雰囲気
店内はテーブル席のみだが、4~5卓あるので最大で20名程度の収容キャパシティがあると思われる。オフホワイトを基調とした落ち着いた雰囲気の店内は、フラリと気軽に立ち寄ることができる。なお昼時は店舗前に順番待ちの行列ができるので注意したい。