さっぽろテレビ塔の概要
札幌市を代表する観光名所
さっぽろテレビ塔は大通公園の東端にそびえ立つ全高147.2mの電波塔であり、昔から札幌市時計台や赤レンガ庁舎(北海道庁旧本庁舎)とならぶ札幌市有数の観光スポットとして全国的によく知られている。
さっぽろテレビ塔を管理しているのは株式会社さっぽろテレビ塔という民間企業で、さっぽろテレビ塔を活用した観光事業のほかにFMラジオ局への放送用アンテナの貸し出しや法人向けレンタル会議室の運営などを行っている。
さっぽろテレビ塔の歴史
さっぽろテレビ塔は塔博士の異名をもつ内藤多仲(ないとうたちゅう)という鉄塔建築のスペシャリストの設計によって1956年12月に竣工し、翌1957年には展望台などの商業施設が開業した。
開業当初のさっぽろテレビ塔は全体がシルバーで塗装されていて、さっぽろテレビ塔のトレードマークとなっている大きな電光時計はまだ設置されていなかった。地下1階では映画館が、また3階ではプラネタリウムが営業していて現在とはかなり異なった様相だった。
電光時計は開業から4年後の1961年に設置され、赤色と緑色を基調とする塗装に変わったのはさらに2年後の1963年のことだった。その後、何度かの改修や変更を経てようやく我々がよく知っている現在の姿に落ち着いた。
さっぽろテレビ塔の館内
さっぽろテレビ塔の内部は1階が売店と観光案内所、2階がレンタル会議室、3階が土産物店となっており、3階からエレベーターで地上90mまで昇ると札幌市内を見渡すことのできる展望台がある。
SKY SHOP(展望台)
展望台ではオリジナルキャラクターのテレビ父さんグッズも販売している。もとは非公式キャラだったがいつの間にか本家にとって替わってしまう。
TV TOWER SOUVENIA SHOP(3F)
3階フロアにある土産物店では札幌銘菓などが多数販売されている。札幌土産の新定番となりつつある白いブラックサンダーは札幌限定発売商品。
レンタルホール(2F)
レンタルホールは全5室あり、連結して大ホールとして利用することも可能。料金は1部屋につき1時間5〜6千円と大変リーズナブル。
「階段のぼり2022」に挑戦!
恒例となったさっぽろテレビ塔の名物イベント
さっぽろテレビ塔では毎年恒例のイベントとして「階段のぼり」が行われている。いつごろ始まったのか定かではないが2017年の開設60周年記念の目玉イベントとして実施されて以来、好評につき毎年開催されている。
いざ出発!
2階の屋上からはしご階段の入口の前に立った。かつてボクシングで鍛えた筆者は体力に自信があるとはいえ高所恐怖症だったことを忘れていた。上る前からすでに腰が引けている。
球体の構造物は開業時に営業していたプラネタリウムで現在は立ち入ることができない。65年前の札幌市民はここで星空鑑賞しながら天体談義に花を咲かせていたのだろうか。
左側の緑地帯は創成川公園。創成川は旧称を大友堀といい、農業に適さない悪水を排出するための運河として掘削された。何度かの護岸改修を経て2011年には創成川公園が開園した。
453段はけっこうキツイ
間近で見るさっぽろテレビ塔のフレーム。鉄骨はボルトで三角形に連結されている。トラス構造の剛性の高さは承知しているが、こんな細い鉄骨が大きな塔を支えていることに驚く。
さっぽろテレビ塔の電光時計の裏側。電光時計の裏側には配電盤と点検作業用の足場が設置されている。すでに相当な高さに達しているためメンテナンス作業はまさに命がけの仕事。
電光時計ごしに大通公園を望む。階段は防護ネットで覆われているものの強い横風にさらされるので少し怖い。電光時計の上には夜間ライトアップ用の照明が設置されている。
展望台に到着
15分くらいでようやく展望台に到着した。屋内展望台からは大通公園が一望できる。展望台から眺める雪まつりやよさこいソーラン祭りも趣があって良いかもしれない。機会があればイベント開催中にぜひ再訪してみたい。
展望台に待機していたスタッフから達成証明証を頂いた。2020年に開催された階段垂直マラソンでは消防士の男性が453段をわずか1分48秒で上りきったとのこと。超人だ・・。
さっぽろテレビ塔に関連したスポット
札幌市の眺望スポットランキング
第1位 藻岩山山頂展望台(531m)
石狩湾まで遠く見渡せる最高のスポット。市電ロープウェイ入口停留所から無料シャトルバスでロープウェイ乗り場まで行き、ロープウェイとケーブルカーを乗り継いで山頂に到着する。
第2位 大倉山展望台(307m)
スキージャンプ台からの眺望は迫力満点。ジャンプ台の麓には札幌オリンピックミュージアムやレストランもあって見どころも満載。地下鉄東西線丸山駅から直行バスが運行されている。
第3位 円山の山頂(225m)
円山公園の太子堂奥にある八十八ヶ所入口から入山する。道中の観音像を参拝しながら30分ほどで山頂に到着。近隣には円山動物園や北海道神宮もあり丸一日過ごしても飽きない。
第4位 JRタワー展望台(160m)
北海道最大のマストラ拠点であるJR札幌駅・地下鉄さっぽろ駅に直結する複合型商業ビルの展望台。さっぽろテレビ塔からオーロラタウンを通って地上に出ることなくアクセスできる。
第5位 旭山記念公園(137m)
藻岩山と円山の中間に位置する眺望のよい公園。毎年夏に行われるさっぽろ旭山音楽祭は札幌の夏の風物詩となっている。山中の散策路では時々ヒグマが目撃されているので要注意。
第6位 さっぽろテレビ塔(90m)
札幌市のランドマークタワー。展望台からは大通公園で催される四季折々のイベントを観覧できる。地下にはオーロラタウンや札幌大通地下ギャラリー500M美術館もある。
第7位 観覧車ノリヤ(78m)
ノリヤは商業施設ノルベサの屋上に設置された観覧車である。狸小路商店街の近隣にあり買い物のついでに気軽に立ち寄ることができる。通常は11〜23時、休日前は午前1時まで営業。
さっぽろテレビ塔周辺の人気スポット
札幌市時計台(旧札幌農学校演武場)
札幌市時計台は明治11年(1878年)に旧札幌農学校の演武場として建てられた。現在は旧札幌農学校の歴史を伝える資料館として一般公開されていて観光客が連日絶えない。
札幌市資料館(旧札幌控訴院)
札幌市資料館は大通公園の西端にある旧札幌控訴院である。札幌軟石を使用した大正モダニズム建築は国の重要文化財に指定された。1階展示室には当時の法廷が再現されている。
北海道神宮頓宮
北海道神宮頓宮は円山にある北海道神宮例大祭の神輿渡御の御旅所(おたびしょ)である。頓宮は北海道神宮立替の際に解体した建材を受け継ぎ建立されたので旧本宮によく似ている。
千歳鶴酒ミュージアム
千歳鶴は札幌市を代表する清酒ブランドであり、千歳鶴酒ミュージアムは千歳鶴の清酒醸造の歴史を知ることができる小さな博物館である。お土産用の地酒や酒器なども販売中。
札幌市の唯一無二のランドマークタワー
さっぽろテレビ塔に面した大通公園では四季折々のイベントが開催されていて、初夏のよさこいソーラン祭りや冬のさっぽろ雪まつりなどは国際的にもよく知られるようになった。これら以外にも一年を通して様々な催しが盛りだくさんで来訪者を飽きさせない。
もし札幌観光を予定しているのであればとりあえず来札してさっぽろテレビ塔に上り、市内をぐるりと眺めて見どころスポットを指折り数え、それからおもむろの大通公園のベンチに座って焼きとうもろこしにかぶりつきながら日程を決めるのもまた旅の一興だろう。