サッポロガーデンパークに鎮座する札幌神社

サッポロビール博物館やサッポロビール園で賑わうサッポロガーデンパーク。
その一角に、ひっそりと佇む小さな神社があるのをご存知でしょうか。
「札幌神社」と名付けられたこの神社は、規模こそ小さいものの、国産ビールの先駆け的存在であるサッポロビール株式会社と深いゆかりを持つ存在なのです。
多くの観光客が足早に通り過ぎてしまうこの場所に、今回は足を止めてみましょう。
見過ごしがちな小さな社

サッポロガーデンパーク北側の入口を入ってすぐ右手に鎮座する札幌神社。その控えめな佇まいから、気づかず通り過ぎてしまう方も少なくありません。
私自身も積雪期に訪れた際、神社の存在に気づかず素通りしてしまった経験があります。
しかしながら、規模は小さいながらも、社号標に鳥居、凛とした表情の狛犬が揃った、れっきとした神社です。
境内は静寂に包まれ、賑やかなビール園や博物館とは異なる趣のある空間が広がっています。
札幌神社のご由緒

神社の前に建つ由緒書によると、この札幌神社は、昭和41(1966)年5月、ビール製造工場の竣工を記念して建立されたとあります。
この年には、前年まで製麦工場として使われていた建物をリニューアルして「開拓使麦酒記念館」(現在のサッポロビール博物館)と「サッポロビール園」がオープンしています。
札幌に新たな名所が誕生したと同時に、この神社も鎮座したことになります。
また、由緒書には「サッポロビールが長年崇敬してきた北海道神宮のご分霊をお祀りした」とあります。
かつてサッポロビールの札幌第一工場があったサッポロファクトリーに、明治45年(1912年)に札幌神社(現在の北海道神宮)から分霊を受けた「構内札幌神社」が今も残されていることからも、サッポロビールの北海道総鎮守たる北海道神宮への信仰の深さがうかがえます。

札幌神社のご祭神
先述の通り北海道神宮のご分霊を祀っていることから、札幌神社のご祭神は「大国魂神(おおくにたまのかみ)」「大那牟遅神(おおなむちのかみ)」「少彦名神(すくなひこなのかみ)」の三柱です。
また、明治天皇が北海道神宮のご祭神となった後にご分霊を受けているため、明治天皇もお祀りされていると思われます。
静かな参拝を楽しむ

訪れた日は平日でしたが、博物館もビール園も多くの観光客で賑わっていました。
しかし、敷地の隅に位置する札幌神社は人の往来が少なく、静寂に包まれていました。
境内はこぢんまりとしているものの、美しく手入れされており、穏やかな空気が漂っています。
喧騒を離れ、静かに祈りを捧げる時間を過ごせるのも、この神社の魅力でしょう。
札幌の観光名所に隠された小さな神社

サッポロガーデンパークを訪れる多くの人が見過ごしがちな札幌神社。しかし、この小さな神社には、国産ビールの歴史が息づいています。
サッポロビール園やサッポロビール博物館を訪れた際には、ぜひこの神社にも足を止め、歴史の香りを感じながら静かに参拝してみてください。
アクセス
アクセス;地下鉄東西線「東区役所前」駅より徒歩10分、JR「苗穂」駅より徒歩8分
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